大きなカーペットの洗浄は一見すると大変な作業に見えますが、適切な方法を知っていれば、家庭内で簡単に、かつ効率的に行うことができます。
特に洗濯機に入らないサイズのカーペットであっても、お風呂場を活用すれば、思いのままにピカピカに仕上げることが可能です。
手順を踏んで丁寧に洗うことで、カーペットを長持ちさせることができます。
お風呂場でカーペット洗浄!その注意点と確認作業
カーテンを定期的に洗濯機で洗うのは日常的なことですが、大きくて厚手のカーペットやラグは、そのサイズのために洗濯機に入らないことがよくあります。
風に舞うカーテンを見るたびにその清潔さを感じますが、足元に敷かれているカーペットは手入れの事など気にしないで使われています。
何故なんでしょう?なんとなく筋が通らない気がします。
大人から子ども、そしてペットまで、家族全員がカーペットの上で横になったり、時には昼寝をしたりしているわけですから、カーペットが汚れていないはずがありません。
こまめに掃除機をかけていても取り除けない目に見えない汚れもあります。
だからこそ、可能な限りカーペットを丸洗いして徹底的に清掃したいと思うのは当然なことです。
その為には、カーペットを洗う前に、自宅で安全に洗えるかどうかを確認する必要があります。
ほとんどの布製品には洗濯表示のタグが付いているので、洗濯前にこれをチェックすることが重要です。
化学繊維製のカーペットであれば、ほとんどの場合、自宅での洗濯が可能ですが、しかし、天然素材で染色されたものなどは、自宅での洗濯が難しい場合もあります。
色落ちや縮みのリスクも考慮に入れる必要があるため、洗濯表示を無視することなく、それに従って洗濯するのが賢明です。
自宅での洗濯が適している素材であれば、洗濯前の準備を進めていきましょう。
カーペット洗浄の事前作業
カーペットを洗う前の重要な段階として、表面にある細かいゴミやホコリを掃除機で取り除く作業から始まります。
特に毛足の長いカーペットの場合、奥深くに入り込んだゴミやホコリを効果的に除去するためには、ブラッシングが有効です。
この過程に於いては、特別な道具が必要なわけではありません。ペット用のブラシや、もう使用していない歯ブラシでも十分機能します。
カーペットの毛並みに逆らう形でブラッシングを行うと、より多くのゴミをかき出すことができます。
具体的には、ブラシをカーペット表面に軽く当てたときに、色が濃く見える方向がブラッシングの目安となります。
このブラッシングを行った後に再度掃除機をかけることで、隙間に入り込んだ細かなゴミも効率的に取り除くことが可能です。
この事前処理を施すことで、洗浄後のカーペットの清潔さに格段の違いが生まれます。
作業を始める前に、室内の換気を行い、掃除機の使用によって舞い上がるホコリに対処しましょう。
しっかりと換気をすることで、室内の空気を清浄に保ちながら作業を進めることができます。
カーペットの髪の毛除去方法
カーペットに落ちた髪の毛は、洗う過程で水に濡れると絡みつき、取り除くのが一層困難になります。
そのため、洗浄前には乾いた状態で髪の毛をできるだけ取り除くことが重要です。
ブラッシングで取り除く方法もありますが、毛足が短いカーペットの場合は、粘着シートがついたコロコロを使うのが効果的です。
洗浄中に髪の毛が絡みつくのを見るのは、あまり気持ちいいものではありません。
特に家族がよく過ごす所を中心に、丁寧に髪の毛を取り除いておきましょう。
洗浄前のすべき頑固な汚れ落とし
日常生活の中で、リビングや子ども部屋などでの食事やおやつの時間に起こる、食べ物や飲み物のこぼれは避けられません。
その場でとっさに拭き取っても、全ての汚れが完全には取り除けていない場合があります。
そのままにされた汚れは、時間が経つにつれて悪臭の原因になったりすることもあります。
カーペット全体を洗浄する前に、特に目立つ汚れがある箇所は、部分的に洗剤を使って予め汚れを落としておくことが効果的です。
食べこぼしや飲みこぼしの汚れだけでなく、クレヨンやサインペンによる落書きなどの汚れも、この段階でできる限り除去します。洗剤を布に含ませて軽く叩くようにして汚れを落とす方法が効果です。
また、重曹を使用すると、染み抜きしながら悪臭を消す効果も期待できるため、より一層の清潔感を得られます。
カーペット浴室洗浄の手順
カーペットの表面のゴミや気になるシミを事前に取り除いた後は、本格的な洗浄に移ります。
まず、カーペットを床から浴室へ運び、次に浴槽に適量のお湯を溜めましょう。
汚れを効率的に分解するためには、水よりもお湯を使用することが望ましいです。お湯の温度は約40℃が理想です。
お湯の量は、カーペットがしっかりと浸かる程度で、あまりに多いと、踏み洗いをする際に余計な体力を使ってしまいますので、湯量の加減には注意が必要です。
1. 浴槽にカーペット全体が浸るほどのお湯を準備します。
2. 適量の洗濯用洗剤を加える。
3. カーペットを1時間程度つけ置きし、汚れを浮かせる。
4. 浴槽の中で、カーペットを足で踏みながら洗います。
5. お湯を何度か入れ替えてすすぎを数回行う。
6. 余分な水分を抜くために、カーペットを絞り、足踏みで水気を切ります。
7. カーペットを浴槽の縁にかけて、自然に水分が抜けるのを待つ。
8. 十分に軽くなったら、屋外のベランダ等へ移動して完全に干します。
これらの手順を踏むことで、カーペットを家庭内で効率良く洗浄することができます。
浴室でのカーペット洗浄のコツ
浴室で大型カーペットを洗う作業は、一人で行うにはかなりの労力が必要ですので、休日を利用して家族の手助けを利用することをお勧めします。
踏み洗いは思いの外、体力を消費しますし、洗剤が床を滑りやすくするため、安全に注意しながら行いましょう。
カーペットを浴室で洗う際には、以下のポイントに留意してください。
残り湯を使用する場合の注意点
残り湯を利用するのは節水にもつながり良い選択ですが、入浴剤を使用したお湯は避けましょう。
入浴剤が含まれているとその成分で、洗剤の効果を弱める可能性があります。
また、残り湯が汚れている場合は、なるべくは、新しいお湯を使う方が効果的で経済的です。
適切なお湯の温度
ぬるま湯では汚れの落ちが悪くなるため、適切な温度のお湯を使うことが重要です。
油性の汚れは温かいお湯で自然と溶け出しますが、熱すぎるお湯は繊維を傷める恐れがあります。理想的な温度は約40℃が好ましいでしょう。
必要に応じては、お湯を沸かし直したり、熱湯を加えて温度調節を行ってください。
お湯の適量について
お湯はカーペットが動かしやすく、かつ均一に力が加わる量に調整します。
適量は、折りたたんだカーペットの表面が浴槽の水面にわずかに出る程度です。
これにより、踏み洗いの際に足の疲れを軽減し、洗濯ムラを防ぎます。
特に汚れが目立つ部分を上にして配置すると、集中的に汚れを落としやすくなります。
まとめ
カーペットの洗浄は、洗う過程だけでなく、干す際にも大変な労力が必要です。
特に大きなカーペットは、広いスペースを確保しての干し作業が求められ、また、一日で乾くとは限らないので、そのため、洗濯計画を立てる際には、2~3日先の天気予報を確認しておくことも必要です。
長期間使用しているうちにカーペットにはベタつきが生じることもありますが、丸洗いをすればその肌触りも大きく改善され、格段に良くなります。
また、気になる臭いも十分な乾燥により解消されるでしょう。