新居への引越しが決まった際に、多くの方が疑問に思うのが「本当にその場所を自分で掃除する必要があるのか?」ということです。
確かに、専門の業者が丁寧に清掃を行ってくれるため、自分で掃除をする必要はないと思われるかもしれません。
しかし、実際には入居前に個人で清掃を行うことをお勧めします。
そこには、どのような理由が有るのか?まずはその理由を深掘りして理解しましょう。
その上で、特に注意を払うべき清掃箇所やその方法について詳しく説明していきます。
床や壁、そして水回りの清掃は特に重要視されていますが、初めに確認しておくべきポイントやチェックリストもご紹介しますので、これらの事前準備をしっかりと行うことで、スムーズな引越しを実現することができるでしょう。
新居入居前の清掃で得られるメリットとは?
引越しが決まったら、次に待っているのは新しい家への荷物の移動準備です。
ほとんどの人が、自分自身で荷造りや整理をし、その後で引越し業者に荷物の輸送を任せる流れになります。
この期間には、掃除をはじめとした、やるべきことがたくさんあります。
引越し前後の隠れた掃除の重要性
引越し準備に追われると、新居での掃除を後回しにしてしまうことがよくあります。
多くの場合、専門業者による入居前のクリーニングが行われているため、「プロがきれいにしてくれているから問題ない」と考える方が少なくありません。
しかし、業者の清掃に完全に頼ると、住み始めてから必要なものが足りなかったり、予期せぬトラブルに直面する可能性も考えられます。
新居での清掃から得るもの
新しい家と前の家の間取りが完全に一致することはまれです。
そのため、新居への荷物を運び入れる前に、どのように物を配置するかを予め計画する必要があります。
新居の掃除をすることで、部屋の大きさや配置を理解することができ、これにより、家具やカーテン、照明など必要なアイテムのサイズを測定し、引越し当日までにそれらを準備することができます。
業者のクリーニング作業が完了していたとしても、清掃の質にはばらつきがあるため、トイレや水回りなどの使用状況を確認することは特に重要です。
引越し当日は忙しくなる傾向があるため、時間に余裕を持って事前にこれらのチェックを行うことで、入居後のトラブルを未然に防ぐことができます。
引越し前に清掃が欠かせない理由
賃貸で暮らす方にとって、退去時の掃除が予想外に手間がかかることがあるのはよくある話です。
賃貸物件では、借りている間はその部屋を丁寧に扱い、退去する時には部屋を元の状態に戻す「原状回復」が基本とされていますので、契約を終了する際、もし部屋に傷や汚れを残してしまったら、その修理費用は敷金から引かれてしまいます。
日頃から部屋をきれいに保つ工夫をすることや、退去する時には部屋をきちんと掃除することが重要になります。
新居入居前後の清掃の重要性
引越し先の新居で掃除をする必要性を感じない方もいるかもしれませんが、実際には新居の清掃はとても重要です。
特に賃貸物件では、入居時に見つかった汚れや傷は、退去時の修繕費用として入居者が負担することになります。
新居へ荷物を運び入れる前に、既に存在する傷や汚れを発見した場合、放置しておくと後でそれが自分の責任とみなされ、修繕費を支払う義務に繋がる恐れがあります。
そのため、入居前に自分で清掃を行い、見つかった損傷を写真に撮って記録しておくことは賢い選択です。
また、長期間使われていなかった部屋は、時間が経つにつれてほこりが溜まりやすく、部屋が汚れてしまうこともあります。
新しい生活をスタートするにあたり、清潔で心地よい環境で始めたいもの!そのためにも、荷物を運び入れる前に部屋を隅々まできれいにすることが望ましいです。
引越し先の新居清掃で最初に行うべきこと
最初に行うべきは空気の入れ替え
新居と聞くと、ピカピカでホコリ一つないイメージを思い浮かべますが、実際には長時間閉ざされていた空間は、ホコリを含んだ空気で意外と汚れていることがあります。
掃除を始める前に、部屋の窓を全開にして新鮮な空気を取り込むことからスタートしましょう。
新築物件でも、リフォームが施された物件でも同じことが言えます。
しっかりと換気を行い、室内の空気を循環させてキレイな状態にしましょう。
床の掃除機がけと水拭き
家具や荷物がない状態は、部屋の隅々まで徹底的に掃除ができる絶好のチャンスです。
家具を置いてしまうと動かすのが難しくなるので、荷物を運び入れる前に床を掃除機できれいにし、その後は固く絞った雑巾で床を拭き上げましょう。
トイレや浴室のチェックも忘れずに
新築の場合はあまり心配ないかもしれませんが、中古の物件については、プロのクリーニング業者が清掃を行った後でも、毎日使用するトイレやバスルームは、個人的にもう一度掃除しておきたいところです。
特に排水口のチェックをして、残っている汚れがないか確認することが大切です。
そうすることで、衛生的に安心して新しい生活をスタートさせることができます。
新居の水回りも徹底清掃を
入居前クリーニングの実情
賃貸物件の場合、部屋のクリーニング費用は通常、入居者が支払う敷金から差し引かれる形をとります。
しかし、これらのクリーニングは大抵、次の入居者が快適に生活できるレベルに留まり、細部の汚れまで完全に落とすほどの徹底したものではありません。
自分でする水回り清掃
入居前のクリーニングだけに頼らず、自分自身で水回りをきれいにすることによって、より快適な心地よい生活空間を整えることができます。
キッチンやバスルームの水垢、カビ、トイレの汚れなどは、入居前にしっかりとチェックし、可能な限り落としておくことが望ましいです。
節水型トイレの注意点
現代では、水を節約できる「節水型トイレ」が広く使われるようになっています。
このタイプのトイレは、水の消費量を抑えるメリットがありますが、水流が比較的弱いため、使い方に注意しないとトイレ詰まりの原因になることもあります。
節水型トイレを効果的に使うためには、定期的に流すこと、そして使用方法をしっかりと理解するために取扱説明書を読むなどの工夫が求められます。
引越し先の清掃状況を確認する方法
新居でも異臭がする場合
新居へ越してきた際、建物の築年数にかかわらず、下水のような不快な臭いがするならば、それはその住宅が長い間使われていなかった証拠かもしれません。
排水管には通常、S字カーブが設けられており、このカーブ部分に溜まった水が下水の臭いや虫の侵入を防ぐ役割を果たします。
しかし、長期にわたって誰も住んでいないと、この排水トラップの水が乾燥してしまい、結果として悪臭が発生することがあります。
入居してから水を普段どおり使い始めれば、通常はこの臭いは消えるのですが、それでも臭いが残る場合には、不動産会社や家主に相談することが大切です。
クリーニング状態の確認方法
クリーニングがどのように行われたかは、実際に作業を見ていなければ詳細を知ることは難しいです。
場合によっては、プロのクリーニングサービスを利用せずに、大家さん自らが清掃することもあります。
これは、適切な掃除方法を知っていれば、特別難しい作業ではないと一般に考えられているからです。
専門のクリーニング業者に依頼した場合、彼らは通常、戸棚の内部やその上部を含め、家の隅々まできれいにします。
そこで、入居前の清掃状態がどれほど行き届いているかを確かめるには一つの方法として、戸棚の上をチェックすると良いでしょう。
ホコリが見つかれば、掃除が十分でなかった可能性がありますので、自分で気になる場所を掃除することをお勧めします。